# 警察歯科医として、そして地域の歯科医師として——研修会に参加して
# 警察歯科医として、
そして地域の歯科医師として
——研修会に参加して
先日、千葉県歯科医師会の中にある「千葉県警察歯科医会」という組織が開いてくださった、警察嘱託歯科医の研修会に参加してきました。
## 警察歯科医って、どんな仕事?
「警察歯科医(警察嘱託歯科医師)」という言葉、あまり聞き慣れないかもしれませんね。かんたんに言うと、警察と協力しながら、亡くなられた方の身元を確認したり、留置されている方の歯科治療を行ったりする歯科医師のことです。
大きな災害や事故、事件が起きたとき、ご遺体の身元をできるだけ早く確認することは、ご家族のもとへお返しするためにも、とても大切なことです。そのときに手がかりとなるのが「歯」なんです。歯はとても硬い組織なので、火災や水の事故などで他の特徴からは判別が難しいときでも比較的しっかり残っていて、治療の跡や歯並びの記録と照らし合わせることで、身元確認につながることがあります。
## 毎日のカルテが、
いざというとき誰かの力になる
私たちが日々の診療でつけているカルテやレントゲン写真は、目の前の患者さんの治療のためだけのものではなく、いざというときに社会の役に立つ、とても大切な記録でもあります。今回の研修では、実際にあった事例をもとに、生前の歯科記録とご遺体の口腔内の状態を照らし合わせ、結果を報告書としてまとめる実習を行いました。記録の書き方ひとつで照合のしやすさが変わってくるので、ふだんから正確に、そしてわかりやすく記録を残しておくことの大切さを、あらためて感じる機会になりました。
長く携わってきた業務ではありますが、こうして実習を通じて基本に立ち返り、知識や技術を見直せたのは、とてもよい経験でした。今回学び直せたことを、これからの警察歯科医としての活動にしっかり活かしていきたいと思います。
## 『警察歯科医の法医学』改訂版をいただきました
研修会では、『警察歯科医の法医学』の令和8年度改訂版という専門書もいただきました。少しずつ読み進めながら、知識をアップデートしていくつもりです。こうした専門書に触れられることも、研修会に参加する楽しみのひとつです。
## 「食べる」を支える仕事と、「安全」を支える仕事
私は普段、訪問診療などを通じて、患者さんの「食べる」「話す」を支えるお手伝いをしています。それと並んで、警察歯科医としては、地域の安全・安心を支えるという、また少し違った形での地域貢献にも携わらせていただいています。どちらも、歯科医師としてとても大切な役割だと感じています。
今回の研修に参加できたことは、日々の診療記録をひとつひとつ丁寧に残すことの意味を、あらためて考えるよい機会になりました。これからも学びを重ねながら、地域の皆さまの安心につながるよう努めてまいります。
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**参考文献**
1. 一般社団法人千葉県歯科医師会「警察歯科医会の活動について」 https://www.cda.or.jp/activity/cooperation
