わかな歯科

お知らせ

# 昨日の休診について、 心よりお詫び申し上げます

# 昨日の休診について、

心よりお詫び申し上げます

 昨日は急な休診でご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。実は、どうしても参加したい重要なセミナーがあり、やむを得ず休診とさせていただきました。

 参加したのは「抗菌薬適正使用」に関する専門セミナーです。「なぜ歯科医師が抗菌薬の勉強を?」と思われるかもしれませんが、実は皆さまの健康を守るために、とても大切な内容でした。

## なぜこのセミナーが重要だったのか

 最新の医学研究により、**お口の健康が全身の健康に深く関わっている**ことがますます明らかになってきています。単に「虫歯や歯周病を治す」だけでなく、命に関わる感染症から皆さまを守るために、私たち歯科医師も常に最新の知識をアップデートする必要があります。

## セミナーで学んだ3つの大切なこと

### 1. お口は全身の健康の入り口です

**お口の中の細菌が血液中に入り、全身に重篤な感染症を引き起こすことがある**ということを改めて学びました。

 特に中等度の歯周病がある方では、歯ぐきの炎症部分の面積が手のひら大にもなり、そこから持続的に細菌が血液中に入り込んでしまいます。これが原因で、最悪の場合は命に関わる「敗血症」という感染症を引き起こすこともあります。

**だからこそ、日頃の歯磨きに加えて、定期的な歯科検診・クリーニング・必要に応じた治療が重要**なのです。特に手術を控えている方や、免疫力が低下している方は、事前のお口のケアが全身の合併症予防に極めて重要であることが強調されました。

### 2. 正しい薬の使い方の重要性

 感染症の治療では、**抗菌薬(抗生物質)を正しいタイミングで、正しい量使用する**ことが非常に重要です。

 重症の感染症では、体内での薬の分布が通常と異なるため、初回はしっかりとした量を投与し、決して少なめにしてはいけないことを学びました。これは治療効果を確実にし、薬剤耐性菌(薬が効かない細菌)の発生を防ぐためです。

**皆さまにお願いしたいのは、処方された抗菌薬は必ず指示通りに最後まで飲み切っていただくこと**です。症状が改善したからといって途中でやめてしまうと、かえって耐性菌を作る原因となってしまいます。

### 3. 一人ひとりに最適な治療を

「どんな感染症にも同じ薬」ではなく、**患者さまお一人おひとりの状態に応じて、最も適切な治療法を選択する**ことの重要性を学びました。

 感染の原因となっている細菌の種類、患者さまの体調、他に服用されている薬などを総合的に判断し、必要最小限かつ最も効果的な治療を行うことが、皆さまの健康を守り、将来的な薬剤耐性の問題を防ぐことにつながります。

## 今後の診療に活かします

 このセミナーで得た知識を、今後の診療に必ず活かしてまいります。

- **より丁寧で効果的な口腔ケアの提案**
- **全身の健康を考慮した治療計画の立案**
- **必要な場合の適切な抗菌薬使用**
- **他の医科との密な連携**

## 患者さまへのお願い

1. **定期的な歯科検診**を欠かさないでください
1. **日頃の歯磨き・フロス**を丁寧に行ってください
1. **処方薬は指示通りに服用**を完了してください
1. **体調の変化や他科での治療**があれば必ずお知らせください
1. **手術前**などは、早めにお口のチェックにお越しください

 昨日の休診により、ご予約の変更などでご迷惑をおかけしましたが、皆さまにより良い医療を提供するための学びの時間でした。何かご不明な点がございましたら、遠慮なくスタッフまでお声がけください。

今後ともよろしくお願いいたします。

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**わかな歯科 院長 若菜**

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