わかなの一期一会
連休を利用して、鹿児島へ行ってきました。
せっかく来たのだから美味しいものでも食べようと、地元の人に鹿児島で美味しいお店をお聞きしたところ、『”わかな”が安くて美味しいよ』と教えていただきました。はて、なにか聞き覚えのある屋号。聞こえなかったふりをして再度同じ質問をしたところ、『天文館なら”わかな”だよ』ちょっとうれしい気持ちになりながら、夜の帳がおりるのも待ちきれずに、鹿児島の天文館へ行きました。
鳥や豚を肴に芋焼酎で流し込む、豪快な『薩摩隼人』の西郷どんを気取るも、睡魔に負けてお会計をしに出口に向かうと、とても丁寧に愛想のいい定員さんが対応してくださり、とても上機嫌になりました。とても気分が良くなったので、『実は私の名前もこの店の屋号と同じ、”わかな”と言うんです。』『先ほど係のものからお聞きしておりました。これも何かのご縁ですのでオーナーをお呼びしますね』そう言うと、奥の方からこれまた愛想のいい丁寧な対応のオーナーがニコニコしながら近づいてきました。そこで、老舗の『薩摩郷土料理の店 吾加那』の名前の由来をお話し下さいました。
奄美大島の方言で、『加那』と書いて『愛しい人』『大切な人』と言う意味があるそうです。
【吾】 : 自分自身を指す言葉。男女ともに用いる。われ。
【加那】:『愛しい人』、『愛しい存在』を意味する。
奄美で『行きゅんにゃ加那節(奄美民謡)』は愛しい人との
別れのつらさや離れて暮らす寂しさを表現した
「歌掛け(問答歌)」である。
「加那」という言葉は「愛しい存在」を意味し、
子を思う親の愛の歌であり、
離ればなれになってしまう恋人同士の歌でもある。
『薩摩郷土料理 吾愛人』は、愛する人に接するがごとく、お客様に最高のおもてなしを提供したい。という先代の願いがこもった店名であるということでした。
名前の由来は違えども同じ響きの屋号をもつものとして、目標とするところは似ていると思いました。
このお店に来たことで、わかなのルーツ探しの旅が始まるやもしれません。
ちなみに、このブログにおいて、開示すべきCOI関係にある企業等はありません。