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Tell Show Do法 と 山本五十六の名言

子供の時の歯医者へのトラウマが理由で「大人になっても歯医者にいけない」と言う方は多いようです。子供でも大人でも歯科診療が困難となる主な理由は、『怖くて話も聞けない』『恐怖で身体が動いてしまう』『恐怖で口が開かない』などの行動があります。非協力的な行動を適切な方向へ導く方法として、どの歯医者さんも行動調整法を使うことがあります。歯科診療での身体的、肉体的ストレスは思わぬ偶発症につながることもあり、安全に歯科治療を提供するために行動調整法は有効な方法です。特にコミュニケーションがとれる患者さんの場合、歯科でよく使う行動調整法に行動変容療法があり、その中に、【Tell-Show-Do法】という方法があります。これから行う治療を説明し「Tell」、使う道具を見たり触ったり「Show」したあと、治療を行う「Do」などを用いて、患者さんと一緒に段階を踏んで流れを練習する方法です。その時に、弱い刺激のものから克服していき、順に強い刺激にStep Upしていく方法を「系統的脱感作法」と言って、最初は歯ブラシによる歯磨きで、先ずは座って歯磨きするところから始め、水平位で歯磨き、ミラー、探針、バキュームと目標までトレーニングを繰り返します。

https://www.youtube.com/watch?v=hkdDMvnQ0CQ

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ここで唐突ですが、山本五十六という方をご存じですか?

『やって見せ 説いて聞かせて やらせてみ 褒めてやらねば 人は動かじ 話し合い 耳を傾け承認し 任せてやらねば 人は育たず やっている 姿を感謝で見守って 信頼せねば 人は実らず』

の名言を残した人という認識の人の方が多いのではないでしょうか?

山本五十六は、海軍で対英米戦争に反対しながら、連合艦隊長官となり、ハワイ真珠湾奇襲攻撃を指揮した人物です。軍人として多くの部下を統率してきた経験があるからこそ身につけた『いかにして人を動かすか』のエッセンスが詰まった言葉で、多くの経営者や指導者の格言として知られています。

なんか、似てませんか?『Tell-Show-Do法』に?

1.やってみせる:人に何かを教えるときは、まず自分が率先してやってみせることが重要です。

2.言って聞かせる:見せてイメージを掴ませたあとは、言葉で補足説明をして十分に伝える。そして、相手に伝わっているかが重要で、きちんと伝わっているか、理解が出来たかどうかと言う点に注意する。

3.させてみる:理解を深めるためにも実践してもらうことが指導の基本です。

4.ほめてやる:指導において相手を褒めてあげることは非常に重要な要素の一つで、褒める=肯定してあげることが自信を持って仕事に取り組む原動力となります。

5.人を動かす:今までのステップで、理解と信頼関係を築いたうえで相手が納得したら、ようやく動いてもらえたと言うことです。

この『Tell-Show-Do法』に、唯一入ってなくて『やってみせ~』にあるもの、それは、”相手を褒めてあげること”です。特に子供たちには理解と信頼関係を築いたうえで、納得させるのに”褒めること”はとても重要な要素であると思います。誰であっても、相手に敬意を払ってこそ人はやる気になってくれるものだと思います。なので、私は、『Tell-Show-Do法』よりも『やってみせ~法』を取り入れています。

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